こんにちは、和菓子屋のあんまです。
和菓子といってもたくさんの材料から出来上がっていますよね!
和菓子についてはこちらも合わせてどうぞ。
そんな数ある和菓子の材料の中から、今回は「錦玉」を作ってみました!
まずは「錦玉」とはなにか?知っておきましょう。
「錦玉」
・寒天を使って透明感のあるゼリー状に仕上げた和菓子。
・「錦(にしき)=美しい模様」「玉=宝石や美しいもの」から、「美しい宝石のような和菓子」という意味がある。
・中に季節のモチーフ(花、魚、星など)を閉じ込めたり、色彩を加えて涼感・芸術性を演出できる。
〇主な材料
寒天 | 錦玉の主成分。透明感が特徴 |
グラニュー糖 | 甘味と光沢感を出すため |
水 | 寒天を溶かす・滑らかさを出す |
結構簡単な材料で「錦玉」はできます。
ただ、寒天の種類や使い方、水やグラニュー糖の量によって作り方や仕上がり変わってくるので、同じような品質で作り上げるにはある程度の経験が必要かもしれません。
〇錦玉の種類
錦玉の中にも様々な種類があります。
オーソドックスないわゆる錦玉もあれば、
葛粉を加えた吉野羹、道明寺粉を加えた道明寺羹、
梅酒やコーヒーなどを加えた梅酒羹やコーヒー羹。
などなど錦玉に色々な色や材料を加えることによって、また一風変わった錦玉の種類に変えることもできます。
それでは錦玉を作っていきます。
今回は糸寒天を使います。
昔からよく使っているということもありますが、錦玉にしたあともある程度の固形性を保持できるので使用しています。
糸寒天は水につけてふやかしておきます。吸水が必要です。
吸水しきった糸寒天がこちらです。

水を切ってから流水で洗い流します。

糸寒天の量に対する分量の水を加えます。
この時水じゃないと溶かすことはできませんので注意が必要です。

火をかけて寒天を溶かしていきます。

完全に溶け切ったら砂糖を加えます。
寒天が溶け切る前に砂糖を加えないようにも注意します。

砂糖もしっかり溶かしていきます。
そして仕上げたい錦玉のかたさをイメージして煮詰めていきます。

最後に渇き止めの水飴を加えて溶かしたら完成です。

今回の「錦玉」は錦玉液として保存しておくことにします。
製品として流すわけではなく、タッパーなどに冷やし固めておいて、次に使い時まで保存しておきます。
こうしておくことにより、使いたいときにいつでも少し取って使うことができるので、仕事の作業性が格段にあがります!
実際製品にするときにはまた気を張って流し固めていきますがそれはまた別の機会に。