どら焼きのあんこを炊いてみた!

どら焼きのあんこの完成 あんこ

こんにちは、和菓子屋のあんまです。

今回は自社で販売しているどら焼きのあんこを炊いてみました。
自家製あんで、どら焼きの生地(皮)に合わせた按配に仕上げています。
ぜひ一つ参考にしてください。


どら焼きのあんこといえばみなさんは何を想像しますか?
現代では様々なあんこがどら焼きの皮で包まれていますが、昔からのオーソドックスなあんこはやはり小豆を煮て作る粒あんだと思います。

今回のあんこも小豆を煮て作った粒あんを用いてどら焼きのあんこを炊きます。

その小豆の煮炊き方についてはこちらで紹介していますのでぜひお読みください。


では小豆が煮炊きあがったものとして、どら焼きのあんこを炊いていきます。

煮あがった小豆は柔らかくなって食べられる状態になっているだけでまだ甘みがありません。

ここに砂糖などの糖類を加えることで甘みをつけていきます。

ただ、普通に砂糖を加えて炊いていくだけだと、シャってしまったり、小豆の中心まで甘みが届かずにアンバランスな味に仕上がったりしてしまうので、
基本は炊き上げる前日のうちに砂糖蜜に小豆を蜜漬けしておきます。

まずは水に砂糖を加えて、

水に砂糖を加える

加熱して砂糖をしっかりと溶かします。

加熱して砂糖を溶かす

ここに煮炊いた小豆を加えて軽く火を入れます。

砂糖を溶かした蜜に小豆を加える

小豆の温度と蜜の温度を一定にすることによって、糖分が小豆の中に入りやすくします。

余計に火はいれないようにして、蓋をして一晩寝かせておきます。

火を入れた小豆を蓋をして一晩寝かせる

一晩蜜漬けしたどら焼きの小豆はこのような感じです。

一晩蜜漬けした小豆

糖分と水分の移行によって、糖分は小豆の中へ、小豆の中の水分は外に出てきます。
よって今は少し水分気が表面に多くなっている状態ですね。

さあ、炊いていきます。火加減を調節しながら煮詰めていきます。

どら焼きの小豆を煮詰めていく

当店のどら焼きは砂糖以外に糸寒天と粉寒天、水飴を加えて仕上げていきます。

糸寒天はどら焼きのあんこの凝固性を維持するため。
粉寒天はあんこの離水防止。(水気が染み出てくること。)
水飴は糖度調節とあんこの乾き止め。

このような意味合いで加えていきます。

煮ているあんこの状況をみながら、糸寒天を溶かしていきます。

どら焼きの糸寒天
どら焼きの糸寒天を溶かす

どら焼きのあんこがいい按配になってきたら、糸寒天と粉寒天を加えます。
粉寒天は普通水に溶かすのですが、当店のものはそのまま加えれるものを使用しています。

どら焼きのあんこに寒天類を加える

最後に水飴を加えて、ちょうどの按配まで炊きます。
目安としてはあんこの表面が艶やかになって光ってる。また、木べらに餡をすくって落としたときに、少しもったりと跡が残るくらいです。

どら焼きのあんこの仕上がりの目安
どら焼きのあんこの仕上がりの目安2

寒天類が入っているので崩れたり、離水しにくくなっています。
あまり強く炊きすぎるとかたく仕上がってしまうので、少し緩めにあげる意識です。

完成しました。

どら焼きのあんこの完成

ある程度熱が抜けたら表面が乾かないようにビニールでとめておきます。

どら焼きのあんこの完成2

今回はどら焼きのあんこを炊いてみました。

小豆を使って粒あんでの仕上げ方で、ある程度の柔らかさを持ちつつも滑らかでしっとりとしたあんこに仕上げる必要があります。
そのために寒天類を使うことで柔らかいあんこでもしっとりと水分気を持つことができます。

あんこもその商品ごとに仕上げたい按配が変わってくるので、商品ごとに特徴をだしていきたいですね。

次はどら焼きの生地を焼いて実際にどら焼きを仕上げてみますのでお楽しみに!


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