上生菓子『紅梅』

上生紅梅の完成2 上生菓子

こんにちは、和菓子屋のあんまです。
今回は上生菓子で『紅梅(こうばい)』を作りました。
梅についても調べましたので一緒にご紹介します。

上生菓子

上生菓子とは、日本の伝統的な和菓子の一種で、特に茶道や季節の行事で用いられる主菓子です。
上生菓子では季節の花や生き物、風景などから季節を感じられる言葉を具現化して表現したものまで色んな種類の材質(お菓子の種類)で表現します。
その種類一つにとっても様々な表現方法があり、職人の技術がお菓子として見られるのも特徴です。

今回の『紅梅(こうばい)』は練切(ねりきり)製です。

練切(ねりきり)

練切とは、あんこに餅や芋などのつなぎを加えて、のびやすく作業性のあるあんこで、繊細でデザイン性のあるお菓子が作れることが特徴です。
白餡に餅や芋を加えるとより白くあがり、着色をして様々な色を表現できることも特徴です。


梅について調べてみた!

🌸 春の先駆け:『梅』という花の美しさと精神性

和菓子の世界では、梅は「百花(ひゃっか)の魁(さきがけ)」と呼ばれます。 他の花たちがまだ冬眠しているような厳しい寒さの中、いち早く香り高い花を咲かせるからです。

1. 忍耐と希望の象徴

雪が舞うような寒さの中で、凛として咲く梅の姿は、古くから日本人の心を打ってきました。
苦難に耐えて美しい花を咲かせるその姿は、まさに「忍耐」の象徴。
そして、その花が咲くことは、厳しい冬の終わりと、明るい春の訪れを約束する「希望」そのものでもあります。

2. 香りを楽しむ「風流」

梅のもう一つの大きな魅力は、その「香り」にあります。
万葉集の時代には、花見といえば桜ではなく「梅」を指していたほど、日本人は梅を愛していました。目に見える美しさだけでなく、目に見えない香りで季節の移ろいを感じる。
そんな繊細な感性が、梅の文化を育んできたんですね。

3. 「紅」と「白」の対比

梅には大きく分けて紅梅と白梅がありますが、紅梅はより華やかで、冬の景色にポッと灯りがともったような温かみを感じさせてくれます。
今回の『紅梅』はお正月の華やかさに合わせて、新年が明るい光に包まれますように、という願いを込め、白よりも紅の梅にしました。


上生菓子で『紅梅』を作ってみた!

それでは、おめでたいお正月にちなんだ上生菓子、『紅梅』を作っていきたいと思います。

まずは、練切を赤色に着色します。紅梅だけあって赤は少し強めの色に着色します。

上生菓子紅梅を赤色に着色
紅梅の赤練切を種切りする

中あんは黄味餡を使います。
一緒に販売した『松』『竹』はそれぞれ黒あん、白あんで用意しており、3種類の中あんを違わせています。

朝顔の中餡の黄味餡

2026年の『松』『竹』はこちらからご覧ください。

練切で黄味餡を包餡(あんこを包むこと。)します。

紅梅の中あんを包餡する
包餡した紅梅

今回の『紅梅』も木型で打ち付けて型起こしで作っていきます。

紅梅の木型

しっかりと濡らした木型の中心に練切を置き、

紅梅の木型の中央に練切を置く

その上から木枠を合わせて、練切がはみ出た部分は手で押さえつけて枠の中に押し込みます。

紅梅の木型の上から木枠を乗せる
紅梅のはみ出た部分を押し付ける

型から取り出すとこのような形になります。

木型から取り出した紅梅

最後に紅梅の中心に黄色いしべをつけます。

まずは練切を黄色に着色します。
イメージとしては梅のしべは鮮やかな黄色なので発色の良い黄色に着色します。

紅梅のしべ用に着色した黄色

この黄色の練切を少量取って丸め、紅梅の中心にそっと添えます。

紅梅の中心に黄色のしべを乗せる

完成です。

上生紅梅の完成
上生紅梅の完成2

🎍 新しい年の「ひととき」に

今回は上生菓子で『紅梅』を作りました。
簡単な型起こしですが、鮮やかで発色の良い仕上がりにすることで映えるお菓子に仕上がります。
今回は中心のしべのみつけましたが、お正月らしく花びらの上に金粉をチラつかせるのも良いかもしれませんね!

お正月にちなんだ上生菓子『紅梅』
寒さも厳しい北陸・南砺のお正月も艶やかな色合いの梅のお菓子で包むことで、新春を迎えたお祝いと、これから迎える温かい春を待ちわびるようで心も晴れやかになりますね。

この『紅梅』をいただくときは、ぜひお抹茶を点ててみてください。
お正月の家族団らんに華を添えること間違いなし!なので、ぜひお抹茶を一緒にステキな正月をお迎えくださいませ。


2026年のお正月の上生菓子は全部で12種類作りました。
ほかの上生菓子もぜひご覧になってみてください。

私の作るお菓子が食べられるお店は富山県南砺市にある朝山精華堂というお店になります。
朝山精華堂オンラインショップはこちらから。

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