こんにちは、和菓子屋のあんまです。
今回は上生菓子で『サンタクロース』を作りました。
🎅 和菓子で祝う聖夜『サンタクロース』
クリスマスの主役、サンタクロースの物語
今や世界中で愛されているサンタクロース。そのモデルは、4世紀頃の東ローマ帝国(現在のトルコ)にいた司教、聖ニコラウスだと言われています。
ニコラウスはとても慈悲深い人で、貧しい人々に密かに贈り物を届けていたという伝説がたくさん残っているんです。ある時、貧しさゆえに娘を売らなければならない一家を助けるため、煙突から金貨を投げ入れたところ、それが暖炉に干してあった靴下に入った……というお話が、今の「靴下にプレゼント」という習慣に繋がっているのだとか。
日本にクリスマスが伝わったのは明治時代と言われていますが、今ではケーキを食べて、チキンを囲んで、みんなが笑顔になる特別な日になりました。そんな洋風の行事を、和菓子という日本の文化で表現するのも、また一興ですよね。
職人の手仕事:練切で描くサンタの表情
今回作ったサンタクロースは、なんといってもこの「つぶらな瞳」と「もこもこの髭」がチャームポイントです。
赤と白の練切を半々に合わせて、赤の部分を帽子に、白の部分を顔に仕上げていきます。
あいだに薄く伸ばした白の練切を細く切って張り付けて帽子のつばを型取ります。
次に白の練切を絹ごしふるいでこしだして、顔の部分に張り付けていきます。これがひげになります。
鼻と帽子のボンボンの部分を白の練切を丸めてつけます。
これで形が完成。
黒の羊羹を絞って目を作ります。つぶらな目になって可愛くなります!

中身はしっかり、冬の味わい「黒あん」
見た目の可愛らしさだけでなく、お菓子としての満足感も大切にしたい。そんな思いから、中の餡には濃厚な「黒あん」を選びました。
- 味わいのバランス: 外側の練り切りの優しい甘さと、中のしっかりとした黒あんのコク。寒い冬にいただくお菓子は、これくらい深みのある味わいの方が、温かい飲み物によく合います。
- しっとりした食感: 練切特有の吸い付くようなしっとり感と、黒あんのなめらかな口溶けが、お口の中で幸せなハーモニーを奏でてくれます。
聖なる夜を彩る「ひととき」の楽しみ方
この『サンタクロース』をいただくときは、いつもの和菓子よりも少し自由なスタイルで楽しんでみてください。
お抹茶ももちろん良いですが、実はコーヒーや紅茶との相性も抜群なんです!
黒あんの甘みが、コーヒーの苦味や紅茶の香りを引き立ててくれます。お子様なら、温かいミルクと一緒に召し上がるのもおすすめです。
和菓子は、その時代や季節を映し出す鏡のようなもの。 伝統を守ることも大切ですが、こうして今の私たちが楽しんでいる行事をお菓子にするのも、和菓子の新しい魅力を知ってもらうきっかけになればいいなと思っています。
プレゼントを配り終えて、ちょっと一息ついている……そんなサンタさんの優しい空気感を感じながら、皆さんも特別な「ひととき」を過ごしてくださいね。
メリークリスマス!皆さんのもとに、素敵な幸せが届きますように。

上生菓子で『トナカイ』も作りました。
セットであるとより可愛らしくなりますね!

