上生菓子『午』

上生菓子午完成2 上生菓子

こんにちは、和菓子屋のあんまです。
今回は上生菓子で『午(うま)』を作りました。
干支や馬についても調べましたので一緒にご紹介します。

上生菓子

上生菓子とは、日本の伝統的な和菓子の一種で、特に茶道や季節の行事で用いられる主菓子です。
上生菓子では季節の花や生き物、風景などから季節を感じられる言葉を具現化して表現したものまで色んな種類の材質(お菓子の種類)で表現します。
その種類一つにとっても様々な表現方法があり、職人の技術がお菓子として見られるのも特徴です。

今回の『午』は練切(ねりきり)製です。

練切(ねりきり)

練切とは、あんこに餅や芋などのつなぎを加えて、のびやすく作業性のあるあんこで、繊細でデザイン性のあるお菓子が作れることが特徴です。
白餡に餅や芋を加えるとより白くあがり、着色をして様々な色を表現できることも特徴です。


干支と馬について調べてみた!

新たな出発を祝う「午」:その力強い魅力

まずは、今回のモチーフである「午(馬)」について。十二支の中でも、馬は特にアクティブで前向きなイメージがあります。

1. 十二支としての「午」の意味

十二支の「午」は、もともと「突き当たる」や「交差する」という意味があるそうです。季節でいうと初夏、時間でいうと正午(お昼の12時)を指し、太陽が最も高く昇る、エネルギーが最高潮に達する状態を表しているのだとか。 だからこそ、一年の始まりに馬を飾ったり食べたりするのは、「運気が上昇する」「物事がスピーディーに進む」という願いが込められた、とっても縁起が良いことなんだそうです。

2. 日本人と馬の深い絆

古来、日本において馬は「神様の乗り物(神馬・しんめ)」として崇められてきました。大きな神社に行くと、本物の白馬がいたり、立派な馬の像があったりしますよね。
私たちが願い事を書く「絵馬(えま)」も、もともとは本物の馬を奉納していた代わりに、板に馬の絵を描いて捧げたのが始まり。そう考えると、馬は私たちの願いを神様に届けてくれる、一番身近なメッセンジャーなのかもしれません。


上生菓子で『午』を作ってみた!

それでは、2026年の干支『午』を作っていきたいと思います。

まずは、練切を二色の茶色に着色します。薄めの茶色はベースの色に。

上生の午の茶色1

濃い茶色を少々。

上生の午の茶色2

茶色の練切はそれぞれ4:1ほどの大きさで種切りをします。

上生の午の種切り1
上生の午の種切り2

濃い茶色から薄い茶色のほうに向かってぼかしていきます。

上生の午の練切をぼかす

中あんを包餡します。中あんは黒あんを使います。
しっとりとした黒あんは色合いを含めてとっても合います!

上生の午の中あんを包餡する

きれいに包めました。濃い茶色が左上に来るようにして向きを整えます。

上生の午の包餡後

それでは馬の形を作っていきます。
平板で表面を平にきれいにしたら、まずは頭の部分を作るために三角ヘラをいれます。
頭の形がとっても重要になります。

午の頭を作る

次に馬の耳を作ります。
菊切ばさみを使って、一ヵ所はさみをいれます。

菊切ばさみ
菊切ばさみで耳をつくる

耳の下から濃い茶色の部分を指のひらでのばしていきます。
この濃い茶色の部分は馬のたてがみになる想定で作っていました!

午のたてがみを指で作る

ヘラを使って、たてがみの毛並みを作っていきます。
ほどよくあとをつけます。

ヘラでたてがみのあとをつける

大まかな形はできました。

午を正面に持ってきて、次に赤の練切を細くのばして配置します。
この赤の練切は馬を扱う手綱をイメージしています。

午に赤の練切を配置する

目と鼻の穴を作ります。
目は黒ゴマを使います。黒ゴマの位置や向きで馬の表情が変わってきますので、優しい雰囲気になるように配置します。
鼻の穴は箸でチョンと押して作ります。

午に目と鼻をつける

最後にお正月にめでたい金箔をつけて、

午に金箔をつける

完成です。

上生菓子午完成
上生菓子午完成2

🍵『午』と一緒に慶びを味わう「ひととき」の演出

今回は上生菓子で『午』を作りました。
2026年(令和8年)の干支ということでひと際悩みこのような形にしました。
可愛らしく仕上げるか、キリっとした表情にするか、様々な馬の表情ができるのも和菓子の面白さかもしれませんね!

この『午』とはお抹茶が一番のおすすめです!
抹茶のほろ苦さが、練切の甘みをすっきりとまとめてくれます。
もしカジュアルに楽しむなら、香ばしいほうじ茶も相性抜群です。

今回作った『午』が、皆さんの新しい一年のスタートを力強く後押ししてくれる存在になれたら、これほど嬉しいことはありません。
皆さんも、お気に入りの和菓子と一緒に、心豊かなお正月の「ひととき」をお過ごしください。

今年も「和菓子とひととき」では、お菓子の作り方やお菓子に込められた季節のお話しを書いていこうと思います。2026年も、どうぞよろしくお願いいたします。


2026年のお正月の上生菓子は全部で12種類作りました。
ほかの上生菓子もぜひご覧になってみてください。

私の作るお菓子が食べられるお店は富山県南砺市にある朝山精華堂というお店になります。
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