こんにちは、和菓子屋のあんまです。
今回は上生菓子で『赤鬼(あかおに)』『青鬼(あおおに)』を作りました。
赤鬼や青鬼ももちろんのこと、節分についても調べましたので一緒にご紹介します。
上生菓子
上生菓子とは、日本の伝統的な和菓子の一種で、特に茶道や季節の行事で用いられる主菓子です。
上生菓子では季節の花や生き物、風景などから季節を感じられる言葉を具現化して表現したものまで色んな種類の材質(お菓子の種類)で表現します。
その種類一つにとっても様々な表現方法があり、職人の技術がお菓子として見られるのも特徴です。
今回の『赤鬼(あかおに)』『青鬼(あおおに)』は練切(ねりきり)製です。
練切(ねりきり)
練切とは、あんこに餅や芋などのつなぎを加えて、のびやすく作業性のあるあんこで、繊細でデザイン性のあるお菓子が作れることが特徴です。
白餡に餅や芋を加えるとより白くあがり、着色をして様々な色を表現できることも特徴です。
節分の福を呼ぶ、小さなお使い。
暦の上ではもうすぐ立春。その前に来るのが節分です。
今年(2026年)は2月3日だそうです。
二月になると、空気の中にほんの少しだけ「春の気配」が混じるのを感じます。
とはいえ、まだ雪がたくさん積もり北風は冷たく、温かいお茶と甘いお菓子が何よりの贅沢に感じられる季節ですね。
さて「節分」ということで、当店ではそんな節分に合わせた特別な上生菓子、『赤鬼』と『青鬼』を作ってみたわけですが、このお菓子のこだわりや作り方はもちろんのこと、
知っていると少しだけ節分が楽しくなる豆知識について、お話ししていきたいと思います。
節分と「五色の鬼」の物語
1.節分と鬼
なぜ節分には鬼が登場するのでしょうか。 「節分」とは、文字通り「季節を分ける」日。かつては立春が一年の始まりと考えられていたため、その前日である節分は大晦日のような特別な日でした。
季節の変わり目には邪気が入り込みやすいと考えられており、その邪気の象徴が「鬼」だったのです。
2.鬼の色に込められた「心の癖」
仏教の世界では、鬼の色には人間の心の葛藤や煩悩が投影されていると言われています。今回お作りした二色にも、実は深い意味があるのです。
- 赤鬼(貪欲:とんよく) 全ての悪の象徴でもありますが、特に「自分勝手な欲望」や「執着」を表します。
- 青鬼(瞋恚:しんに) 「怒り」や「憎しみ」を表します。自分自身の傲慢な心や、ついイライラしてしまう感情の象徴です。
「鬼は外!」と豆を撒くのは、自分の中にあるこうした「悪い心」を追い出し、清らかな気持ちで春を迎えたいという願いが込められているのですね。
上生菓子で『赤鬼』を作ってみた!
ではさっそく上生菓子で『赤鬼』『青鬼』を作ってみますが、赤鬼も青鬼も同じ作り方をしますので、赤鬼を参考に作っている様子をお見せします。
まずは、練切を赤色に着色します。赤!とはっきりわかる程度の濃さです。

中あんは黒あんを使います。

練切で中あんを包餡(あんこを包むこと)していきます。

包餡した練切は手で角に丸みのある四角い形に成形していきます。
丸いままの練切より四角い形を今回は採用しました。

次に鬼の髪の毛を作っていきます。
裏ごしぶるいで茶色に着色した練切をこしだしていきます。

先の細い棒で練切の一部にこしだした練切を植えつけていきます。
ほどよく植え付けていきます。

白い練切を少量取り、円錐形に成形します。

これを鬼の角に見立てて、茶色の練切の向こう側に2つ配置します。

見た目は鬼らしくなってきましたね!
丸いセルクル型を用意します。

これの3分の1ほどを使って線を引きます。
これは鬼の口を表現するために使います。

白い練切で鬼のキバをつけます。

最後に黒ゴマを使って鬼の目をつけます。

目の位置や角度で鬼の表情が変わってきますのでとっても重要です!
目をつけたら完成です。


『青鬼』も同じような工程で進めてきます。


節分にお菓子で厄払いを
今回は上生菓子で『赤鬼』『青鬼』を作りました。
何かをモチーフに作るときにその通りに作る場合と抽象的に作る場合があるのですが、今回は空想の生き物「鬼」を少しポップに、でも威厳のあるかのように作ってみました。
青鬼は青色を使って減食の色なのであまり色を濃くし過ぎないのもポイントです!
節分にちなんだお菓子『赤鬼』『青鬼』
家で豆まきをする家庭もあるかと思いますが、この「鬼」をモチーフにしたお菓子を食べて、体の中の邪気を払うのも一つ面白みがあるかもしれませんね!
この『赤鬼』『青鬼』をいただくときは、ぜひお抹茶や煎茶と一緒にどうぞ。
豆まきや恵方巻で家族団らんなお食事の後に、お菓子と一緒にお茶を飲む「ひととき」があるのもいいかもしれませんよ。
私の作るお菓子が食べられるお店は富山県南砺市にある朝山精華堂というお店になります。
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