上生菓子『石竹』

上生石竹2 上生菓子

こんにちは、和菓子屋のあんまです。
今回は上生菓子で『石竹(せきちく)』を作りました。
についても調べましたので一緒にご紹介します。

上生菓子

上生菓子とは、日本の伝統的な和菓子の一種で、特に茶道や季節の行事で用いられる主菓子です。
上生菓子では季節の花や生き物、風景などから季節を感じられる言葉を具現化して表現したものまで色んな種類の材質(お菓子の種類)で表現します。
その種類一つにとっても様々な表現方法があり、職人の技術がお菓子として見られるのも特徴です。

今回の『石竹(せきちく)』は練切(ねりきり)製です。

練切(ねりきり)

練切とは、あんこに餅や芋などのつなぎを加えて、のびやすく作業性のあるあんこで、繊細でデザイン性のあるお菓子が作れることが特徴です。
白餡に餅や芋を加えるとより白くあがり、着色をして様々な色を表現できることも特徴です。

練切の作り方はこちらをお読みください。


初夏の風に揺れる「石竹」の魅力

石竹(セキチク)は、ナデシコ科の多年草です。漢字の通り、竹のような節のある茎を持ち、岩の間からもしなやかに伸びることから、この名前が付けられたと言われています。
春から初夏にかけて長く花を楽しませてくれる、まさに今の時期にぴったりの花です。

1.石竹の特徴

名前の由来: 節のある茎が竹の節のように見えることと、中国原産であることから「石の竹」という意味で「石竹(セキチク)」と名付けられました。
草姿の特徴: 草丈は20cmから50cm程度で、茎は直立し、節が目立つのが特徴です。
葉の形状: 葉は対生し、線形から披針形で、青緑色を帯びています。
花の特徴: 花びらの先端が細かく裂けるナデシコ(カワラナデシコ)と比べ、石竹の花びらの先端は浅く裂けるか、あるいは鋸歯状(ギザギザとした形)になっているのが最大の特徴です。
開花時期: 春から初夏(4月〜6月頃)にかけて開花し、花の色は赤、ピンク、白、またそれらの絞りなど非常に多彩です。

性質: 非常に丈夫で、日当たりの良い場所を好み、乾燥にも比較的強い性質を持っています。

2.「石竹」と「撫子」との違いは?

よく「撫子(なでしこ)」と混同されがちですが、実は両者は同じナデシコ属の親戚のような関係です。

石竹:石竹は、花びらの先が撫子ほど深く裂けず、もう少しギザギザとした鋸歯(きょし)状になっています。
撫子:一般的に「大和撫子」で知られるのはカワラナデシコ。花びらの先が糸のように細かく裂けているのが特徴です。

こうして比べてみると、撫子が「繊細で優雅」なら、石竹は「少しだけエネルギッシュで活発」な印象を受けますね~

今回は石竹の少しだけ主張のあるピンク色をイメージして上生菓子を作っていこうと思います。


上生菓子で『石竹』を作ってみた!

では練切を使って『石竹』を作っていきます。

まずは練切をピンク色に着色します。発色がよいピンク色に着色しました。

石竹のピンクの練切
石竹のピンクの練切を種切りする

中餡は黄味餡にしました。この後にへらをいれるので、中餡は色味の薄いものを使いました。

朝顔の中餡の黄味餡

ピンクの練切に白練切を少しぼかします。

石竹のピンク練切に白練切をぼかす

中餡の黄味餡を包餡(あんこを包むこと。)します。

石竹の中餡を包餡する

平板に打ちつけて表面を平にしてまわりをもみあげていきます。

平板
石竹の表面を平にする

次に花びらを作っていきます。石竹の花びらは5弁にします。

まずは中心に向かって三角べらで5本線を入れていきます。

石竹の中心に向かってへらを入れる

薄い花びらと細かいギザギザを作るために花びらの先を指の腹で薄くのばしていきます。
ある程度一定の厚みになるように気を付けるのがポイントです。

石竹の花びらの先を指の腹でのばす

へらで花びらの先のギザギザをつけていきます。細かめにつけていきます。

石竹の先のギザギザをつける

最後にしべをつけます。

黄色に着色した練切を裏ごしふるいでこしだして、花びらの中心に据えます。

石竹のしべの黄色の練切
石竹の中心に黄色のしべを据える

完成です。

上生石竹1
上生石竹2

初夏の清々しい風と「ひととき」

今回は上生菓子で『石竹』を作りました。
きれいに平板に打ち付けるもの大事ですが、ポイントは指で花びらを薄くのばすことかと思います。
きれいにのばすことができれば、おのずとギザギザの切れ込みもきれいに入ってくるかと思います。

石竹と撫子は初夏のイメージにピッタリで、作っていても清々しい気持ちになれます。
この『石竹』をみて、川沿いをそよそよとなびいている景色が思い浮かんでもらえるとより嬉しいです。
ぜひ温かいお茶とこの石竹を一緒にステキな「ひととき」を感じてください。


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