こんにちは、和菓子屋のあんまです。
今回は上生菓子で『紫陽花』を作りました。
紫陽花についても調べましたので一緒にご紹介します。
上生菓子
上生菓子とは、日本の伝統的な和菓子の一種で、特に茶道や季節の行事で用いられる主菓子です。
上生菓子では季節の花や生き物、風景などから季節を感じられる言葉を具現化して表現したものまで色んな種類の材質(お菓子の種類)で表現します。
その種類一つにとっても様々な表現方法があり、職人の技術がお菓子として見られるのも特徴です。
今回の『紫陽花』はきんとん製です。
きんとん
きんとんは季節を表現する非常に芸術的なお菓子で、一般的にはあんこを少量の寒天で押し固め、そぼろ目状におしだして出てきたものを箸で盛り付けるものを指します。
「金団」と書き、「金の団子(または布団)」という意味があります。もともとは中国から伝わった揚げ菓子がルーツと言われています。
色合いなどで特定のものを表現するほか、情景や風景、感情などを抽象的に表現することもできます。
雨を待つ花、紫陽花の魅力
この時期の花と言えば、「紫陽花」というくらい梅雨の時期には紫陽花がイメージされますよね。
紫陽花から連想されるものも多くありますが、雨のイメージが強いですかね?
雨をいいイメージにしてくれる紫陽花について少し調べてみました。
1.紫陽花の名前の由来
紫陽花は、古くから日本人の暮らしに寄り添ってきた花です。その名前の由来は「藍色が集まる」という意味の「集真藍(あずさい)」から来ていると言われています。
2.七変化の不思議
土壌の酸性度によって色が変わるという不思議な性質を持っています。
土壌の酸性度が色を決めると知ってからは、青や紫、ピンクの花をみると、どことなく「ここの土壌は〇〇性なんだ~」と考えてしまいます。
3.雨が似合う理由
花びらに見える「ガク」に雨粒が溜まり、光を反射する様子は、この季節にしか見られない特別な美しさです。雨の日の憂鬱さを忘れさせてくれる、そんな力強さをこの花から感じます。
紫陽花の花はこちらから。
今回はきんとん製で抽象的になりやすいので、菓名はシンプルに「紫陽花」にしてみました。
上生菓子で『紫陽花』を作ってみた!
ではきんとん餡を使って『紫陽花』を作っていきます。
まずはきんとん餡を炊きます。
今回は紫色の紫陽花を作りたいので、紫色に着色したものと、白色のものを使います。

ふるいでこしだします。
この時に白色と紫色のきんとん餡を重ねて押し出すことで、白と紫が合わさった状態のきんとんになるので、色のグラデーションも生まれて、いい感じに仕上がります。

きんとん餡には粒あんを使います。

きんとんは箸を使って取り、つぶあんに植え付けていきます。
次に事前に錦玉を薄く流しておき、布巾の上に出します。
錦玉の作り方はこちらに書いてますので読んでみてください。

細くカットして、その後細かくカットします。

細かくカットした錦玉は5つずつ上に乗せていきます。
完成です。

きんとんはピンク色も作りましたのでこちらもどうぞ。
紫とピンクが並ぶとまた良いですね!


雨音と楽しむ、静寂の「ひととき」
今回は上生菓子で『紫陽花』を作りました。
色を重ねてこしだすことによって、全体を紫と白で散らばらすことができます。
単純なきんとんの作りですが、こういったやり方で違いを生み出すことができます。
また錦玉を使うことによって、雨のイメージや涼やかなイメージを出すことができます。
梅雨を表すには錦玉はピッタリですね!
梅雨は雨の日が多いので、なんとなく気分が沈みがちになることもありますよね。
でも、紫陽花のような美しい花たちが、この時期にしか見せない表情があることを知っていると、梅雨の時期や雨も悪く思えなくなるので不思議です。
雨の中、温かいお茶と一緒に静かな「ひととき」も良いかもしれませんね。
私の作るお菓子が食べられるお店は富山県南砺市にある朝山精華堂というお店になります。
朝山精華堂オンラインショップはこちらから。
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